電子レンジ便利ですよね。
冷めたご飯も手間なく温められるし、
最近は、料理の下ごしらえに使う人も増えているようです。
時間がない朝のお弁当作りや、
レシピ検索でも、必ずレンチンが出てきます。
そんなに電子レンジを多用して大丈夫なのでしょうか?
電子レンジは身体に悪いって聞いたことがあるけど、
どんなふうに悪いのか?
前から気になっていたことを調べました。
目次
電子レンジの何が良くないの?
電子レンジの何が良くないのかというと、
・食べ物の栄養が破壊される、
・発がん作用がある、
・マイクロ波と電磁波が身体に良くない
・電子レンジ+プラスチック素材で発生する有害物質が危険
・プラ容器を電子レンジで加熱すると数十億個のナノプラスチックが放出される
などの問題があると言われています。
電子レンジに関する研究

研究結果 | 内容 | 研究者 |
酵素が破壊される | マイクロ波を2秒当てると食品の酵素をすべて破壊することを発見 | カイロ大学生化学科の学部長・ラドワン教授 |
食品の分子構造が変化 | マイクロ波を10分間当てると、たんぱく質が新しい有害な形に変化し、食品の分子構造を変化させる | 〃 |
食品の60~90%の栄養価を失う | ・とくにビタミンB12は大幅に減る ・微生物と闘うフラボノイドの90パーセント以上を殺してしまう |
〃 |
抗酸化物質の減少 | ブロッコリーを少量の水で電子レンジで加熱調理すると、抗酸化物質の97%を失い、蒸しただけのブロッコリーでは抗酸化物質の11パーセントしか失っていない | 食糧と農業・化学ジャーナル2003年11月号掲載 |
母乳の免疫力を破壊する | 母乳をレンジで少しだけしか温めなくても、母乳中の免疫力を破壊する | スタンフォード大学のジョン・ケルナー医師とリチャード・クイン医師 |
老化の原因になる | 電子レンジで調理するとどんな料理でもAGEが大量に発生する | アメリカ・マウントサイナイ医科大学の研究 |
短時間で脂質劣化を進める | 魚肉や、再加熱についても電子レンジの方が短時間で脂質劣化を進める | 北海道教育大学 ソウル大学校農業生命科学研究所 |
アクリルアミドが生成される | 「もやしを電子レンジで調理すると、5分後にAGEの一種であるアクリルアミドの生成が見られる」 | カルビーの研究 |
マイクロプラスチックが放出される | プラ容器を電子レンジで加熱すると数十億個のナノプラスチックが放出される | ネブラスカ大学リンカーン校 |
その他、妊婦が市販弁当(週に1回~2回)を食べることで死産のリスクが2倍という研究結果があります。(エコチル調査)
理由は、温めに電子レンジを使っているからだということです。
電子レンジで市販弁当を加熱することにより、
弁当のプラスチック素材から、BPA(ビスフェノールA)などの有害物質が発生して、
それが胎児に影響を与えるということです。
市販の弁当を食べる時は、温めないでそのまま食べるか、
陶器などの容器に移して温めるようにしましょう。
電子レンジでものが温められるしくみ
電子レンジは英語でマイクロウェーブ・オーブン(microwave oven)というように、
食品に含まれる水分子をマイクロ波(2.4GHz)で振動させ
その摩擦熱で加熱調理します。
①庫内にマグネトロンという真空管があり、
ここからマイクロ波=電波を発生させ、
②この マイクロ波が食品内の水分を振動させることによって
熱を発生させて食品を温めています。
分かりやすくいうと、
周波数2.45ギガヘルツのマイクロ波が、
食べ物の水の分子を1秒間に24億5000万回 振動させ、
摩擦熱による熱を発生させます。
液体分子がマイクロ波(電磁波)で、
高速で揺すられて温かくなるのです。
水分子の気持ちになったら、
1秒間に24億5000万回揺すられたら、完全におかしくなりそうです。
それを数分間繰り返されたら、食べ物の質が変わることもうなずけるような気がします。
電子レンジ加熱とガスコンロ加熱の違いは?
<ガスコンロ>
・火を使って加熱する
・ガスの火の熱が伝わる外側から加熱
・焼き目がつく
・茹でる、蒸す、焼く、揚げるができる
<電子レンジ>
・水分の分子を電波によって直接震えさせることによって加熱する。
・高周波が食品の分子レベルに働きかけ、高周波が届いたところが加熱される
・食品の内側から加熱する
・焼き目がつかない
・基本蒸し料理しか出来ない
電子レンジを使う時注意したい事
電子レンジを使う時は、いくつか注意しなければならない点があります。
間違った使い方をしていると火事や火傷の原因になります。
また プラスチック+高温で有害物質が発生することが分かっていますので、
ラップの使い方や油料理の温めも注意が必要です。
電子レンジを使う時の注意
誤った使い方をして大惨事になったなんていう事態も起こり得ます。
殻や薄皮のある食品を電子レンジにかけると破裂しやすい
・ゆで卵
・うずらの卵
・生卵
・ソーセージ、たらこ、イカなどの食品も膜があるため注意が必要です。
突沸(とっぷつ)の危険
飲み物やスープなどの液体を温めて取り出すときに起こる「突沸」に注意しましょう。
突沸とは液体が突然沸騰し、大爆発を起こす非常に危険な現象のことです。
火傷の原因になるので、液体を温めたときは少し時間をおいてから取り出してください。
電子レンジから火がでることがある
●水分の少ないものを温め過ぎた時。
(焼き芋、肉まんなどの過熱のし過ぎで火が出ることがあります)
●電子レンジの庫内に汚れがたまっている時発火することがあります。
●金属を加熱した時火花が散る
アルミホイルや金属の装飾がある食器は、火花が散るので
加熱しないようにします。
食品ラップに注意する
プラスチックの種類によっては、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に油は高温になり、油ものにラップをかぶせて温めると、
ラップが溶け出すことがあります。
また 冷凍用に熱々のご飯をラップに包み冷凍後、
それを解凍時に、ラップに包んだまま熱々に温めるという行為も危険です。
もう、ご飯がプラスチックの味と臭いになってしまいます。
もちろん、有害物質を取り込むことになるので身体にも悪いです。
塩化ビニール製の食品ラップを避ける
塩ビ製のラップの危険性(塩ビは有害なプラスチック)
●ポリ塩化ビニリデンは、乳がん細胞を増殖させる物資が溶出する。
(このラップを使った実験では、乳がん細胞を2倍も増殖させる結果が出ている。)
●「ポリ塩化ビニリデン製」(塩ビ製)のラップを浸した水に金魚を入ると、狂ったように暴れ出したり、反対にすぐに水の底に沈んで動かなくなり、神経や脳に影響があると思われる実験結果が明らかになっています
●妊娠中の胎児への悪影響の他、様々な危険性が指摘されています。
食品ラップだけでなく、プラスチック製の保存容器を使う時も
電子レンジで加熱すると、有害物質がでるので注意が必要です。
電磁波の影響を受けない為の注意点
●作動中はなるべく前面には立たない。
●キッチンの立ち位置や食卓側にレンジの前面がこないように置き場所を考える。
●やむなく前面に立つ場合は50cm程度は離れる
(密着時30.51μW/cm2から50cm離れれば約1μW/cm2と30分の1まで減衰している)
●調理具合が気になっても絶対に運転中は庫内を覗き込まない
≫電子レンジの漏洩電磁波の測定結果から危険な位置が判明
※メーカー側の説明では、電磁波対策はしているようですが、
それが100%かどうかは分かりません。
電磁波を浴びるとどうなるのかというと、
具体的には、がんになるなどと言われていますが、
身体に良くなさそうなのは、感覚的に分かります。
電子レンジに関する事件・事故
電子レンジが爆発し、2人死亡
2021年9月9日、北海道北見市のアパートで、「電子レンジが爆発した」と住人から通報があり2人が死亡した火事で、レンジ内から”カップ麺の容器”とみられる物が見つかったことがわかりました。
≫「電子レンジが爆発した」通報で2人死亡アパート火事…内部から”カップ麺容器”とみられるもの見つかる
猫チン事件
アメリカで老婦人が、雨の日に外に出てずぶ濡れになった飼い猫を乾かそうと電子レンジに入れてチンしたら、猫は死んでしまった。
老婦人は、電子レンジのメーカーを相手に、猫が死んでしまったのは電子レンジの説明書に「猫を入れないでください」という注意書きがなかったからだと訴訟を起こしたところ多額の賠償を得た。
≫猫チン事件
電子レンジで赤ちゃんを加熱
2011年3月17日、アメリカ・カリフォルニア州で生後2か月の娘を電子レンジに入れて加熱し殺害した母親。
赤ちゃんが電子レンジで加熱される事件は、数件おきていますが、
電子レンジで加熱された赤ちゃんはどうなるのかというと、
火傷を負うということです。
それもただの火傷ではなくて、放射線火傷が内臓まで達するということです。
≫電子レンジで我が子を加熱 母親に終身刑が言い渡される
電子レンジで温めた血液を輸血した患者が死亡
1991年アメリカのオクラホマ州で
ノーマ・レヴィットという女性が、腰の手術で死亡するという事件が起こった。
原因は、看護師が輸血用の血液を電子レンジで温めたことだった。
電子レンジに危険はないという説
ここで、電子レンジ肯定派の意見も取り上げておきましょう。
栄養素の破壊に関する危険性
野菜を茹でるよりも電子レンジで調理を行った方が栄養素を壊さず調理ができる。
栄養素が残りやすい理由は「短時間で加熱が終わる」から。
≫電子レンジの危険性は本当?さまざまな説の信憑性を徹底解説します
電磁波の問題
テレビ・携帯電話など、普段私たちが使っている電化製品はほとんどが電磁波を放っています。
電磁波が危険なのであれば、電子レンジ以外の電化製品の電磁波も問題になるのではないでしょうか?
≫電子レンジは危険な家電?マイクロ波は体に有害なのかを徹底検証!
まとめ
今回電子レンジのことをいろいろ調べてみて、
本当に安全といいきれるのか?
安心して使っていいものかどうか?疑問を感じました。
せっかく作った料理も、栄養が抜けたものになっていては、
何にもなりません。
今すぐに健康に害を与えるということはないですけど、
時間が経ち研究が進むと、また新しい事実が分かるかもしれません。
何でもかんでも電子レンジに頼る生活を見直して、
電子レンジを使うのは、最低必要限にとどめておいたほうがよさそうと思いました。
どうしてもの時、温めを短時間にとどめるという使い方を心がけるようにしたいと思います。
電子レンジが身体に悪いのか?
それとも心配ないのか?
判断に迷うという方は、
自分の感覚を信じるしかないんじゃないかと思います。
何も気にしない人はそのまま使い続けてもいいし、
不安があるなら、使わないか最小限度の使用にとどめる。
不安なまま使い続けるのは、精神的にもよくないですしね。
