認知症がすごい勢いで増えている気がします。
認知症増加の原因としてあげられるのが
高齢者が増えたからと言われていますが、それだけではないように感じます。
特に、一人暮らしで認知症を発症した場合どうなるのでしょうか?
非常に困難なことは予想されます。
認知症のリスクにはどのようなものがあるのでしょうか?
40年前は、高齢の祖父母や近所に住む老人で認知症の人を見聞きしたことはありませんでした。
ところが今は、身内や知り合いが次々に認知症を発症しています。
年を取ったら、必ずと言っていいほど認知症を発症するものなのでしょうか?
やはり、食生活や生活様式が昔と変わったことが大きいように感じます。
目次
認知症はどれくらい増加している?
厚労省の資料によると、
認知症高齢者数は、
2012(平成 24)年で 462 万人、
2025(令和7)年には約 700 万人
65 歳以上の高齢者の約 5 人に1人が認知症になると推定されています。
残念ながら、40年前の患者数は見つけることができませんでしたけど、
単純に私の周りを見回してみても、40年前は、高齢の祖父母をはじめとして、認知症患者は0人でした。
今は、身内や知り合いだけでも、6~7人はいます。
40年ほど臨床医を続けてきて、ここ数年、実感していることがあります。それは、症状が完成した認知症の患者さんだけではなく、その予備軍がものすごい勢いで増加しているということです。
≫≫毎日の「サラダ油」が認知症を進行させる!
久山(ひさやま)研究
福岡市に隣接する久山町は、人口約9,000人(2018年12月現在)の町です。
住民が全国平均とほぼ同じの年齢や職業分布を持つことから、平均的な日本人のサンプル集団として研究の対象に選ばれました。 その特徴は現在まで維持されており、この町で得られた精度の高い調査データは、さまざまな分野の研究で活用されています。
久山研究で分かっていること
・アルツハイマー型認知症の急増
・60歳以上の高齢者は、2人に1人が認知症になる
・糖尿病の人は認知症になりやすい
・50年で認知症の要因となる糖尿病が増加
・高血圧の人は脳血管性認知症になりやすい
・喫煙者はアルツハイマー型、脳血管型認知症になりやすい
・運動は認知症の予防に良い
・認知症予防に有効な食事
大豆製品、野菜、海藻類などに加え、乳製品の摂取量が多く、米(糖質)の摂取量が少ない食事パターンが認知症予防に良いことが分かっています。また、このパターンには果物、イモ類、魚の摂取量が多く、酒の摂取量が少ないという傾向も確認されています。
≫久山町研究とは?~認知症の追跡調査
認知症の原因
認知症は、高齢になればなるほどリスクが高くなることがあげられますが、高齢化以外にもいろいろな原因が考えられるようです。
サラダ油が認知症の原因
アルツハイマー病の原因物質はアミロイドβではなく、サラダ油由来のヒドロキシノネナール
サラダ油の主成分であるリノール酸がセ氏200度前後に加熱されると、ヒドロキシノネナールは急激に増加
↓
ヒドロキシノネナールが、血液中に取り込まれると毒ガスのように循環
↓
ヒドロキシノネナールは、細胞中に吸収されていく
↓
細胞は酸化のスピードを速める
↓
細胞内外の膜がさび、神経機能や、脳機能が低下していく
↓
脳の神経細胞が死んでしまい、最終的には「海馬」という「記憶の指令センター」が萎縮
↓
認知症発症
サラダ油を極力摂らないことで、認知症リスクを減らせるが、サラダ油はあらゆる加工食品に含まれている。加工食品を避け、なるべく手作りすることでサラダ油の摂取を抑えることが出来る。
≫毎日の「サラダ油」が認知症を進行させる!アルツハイマー病の「真犯人」とは?
薬で認知症になる
【認知症を引き起こす可能性がある薬】
抗不安薬・睡眠薬 | ・作用時間が長い睡眠薬 ・ハルシオンは、健忘などの副作用が多い ・デパスは1日1回まで |
---|---|
糖尿病薬 | 血糖が高すぎても、低すぎても、認知症に似た症状がでるが 薬が効きすぎることで、認知症に似た症状を起こす例が多い |
胃薬の長期服用 | ・ナウゼリン、プリンペランの長期服用は、「薬剤性パーキンソン病」を引き起こし、表情が乏しくなり、歩行も不安定になる ・H2ブロッカー薬 ガスターを高齢者に投与した場合、認知機能が低下し、「無気力感」や「せん妄」「錯乱」「意識障害」「うつ状態」を引き起こすおそれがある ・主に逆流性食道炎などによる胸焼けに効果的な「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」という薬剤に、認知症発症リスクを上げる可能性があると報告 |
認知症の薬 | ・「ガランタミン臭化水素酸塩/レミニール」は、攻撃性が強くなり、殺人事件まで起こした例がある ・抗認知症薬には「激越」「易怒性」などの攻撃性だけでなく、「せん妄」「幻覚」「不眠」のほか、「徘徊」などの精神神経障害の副作用がある |
薬が認知症リスクになることを知らない医師が多い
2017年8月、日本神経学会は、認知症疾患診療ガイドラインを公表した。認知機能の低下を誘発しやすい薬剤を一覧表にまとめている。私たちが取り上げた薬剤以外にも抗精神病薬、抗うつ薬、抗がん剤、抗ウイルス薬、抗菌薬など薬効の下に300種類近い薬剤名が挙げられている。
鎮痛薬としては有名なリリカやインフルエンザに対する抗ウイルス剤であるタミフル、高脂血症薬としていま最も使われているクレストール、泌尿器科の薬剤として売り上げ上位のベシケア、ガスターの次の世代の胃腸薬であるタケプロンやパリエットの名前もある。これらは医療現場で広く使われている一般的な薬剤だ。
(中略)
いろいろな学会が警告を発しているにもかかわらず、知らない医師が多すぎる
≫https://toyokeizai.net/articles/-/325933?page=5
≫殺人の原因にもなりうる抗認知症薬の大リスク
≫認知症の数十万人「原因は処方薬」という驚愕
歯磨きの仕方が悪いと認知症になる
九州大学らが行ったマウスを使った研究では、歯周病の原因菌であるジンジバリス菌(Pg 菌)を投与されたマウスで、脳内のアミロイドβが10倍に増え、記憶力の低下がみられた。
歯周病菌が、アミロイドβの産生・脳内への取り込みに関与していることが解明された。
食品添加物で認知症になる
亜硝酸ナトリウムは、認知症や記憶障害の原因となる
(脳への障害が認められている事はマウスの実験からもわかっています)
亜硝酸ナトリウム(Na) はハムやソーセージ、ベーコンなどの加工肉やたらこ、いくら、明太子、 プロセスチーズ などに使用されています。
超加工食品の過剰摂取で認知機能が低下
超加工食品を食べる割合が高いほど、認知症になるスピードが速い
超加工食品とは?
・過度に加工された食品
・糖分、塩分、脂肪を多く含む加工済みの食品のこと。
・ポテトチップス、菓子パン、カップ麺、クッキー、ビスケット、冷凍ピザなど
農薬で認知症になる
ネオニコチノイドという農薬が認知症リスクを増大させる?
ネオニコチノイドは
・神経毒性を持つ
・浸透性が高く、洗っても落ちない
・長く効果が続く
マイクロプラスチックで認知症になる?
マイクロプラスチックが、日常的に人の体に取り込まれていることは、人の糞便からマイクロプラスチックが検出されたことで証明されています。
マイクロプラスチックは、人体のあらゆる臓器に蓄積され、脳に蓄積すると、脳細胞の破壊につながります。
マイクロプラスチック摂取の悪影響、マウス実験で脳への蓄積と「異常行動」が観察される
◆米ロードアイランド大の神経科学者であるジェイム・ロス博士ら研究チームは、高齢マウスと若いマウスのグループにマイクロプラスチックを混ぜた水を飲ませる実験を行いました。すると、脳を含むあらゆる器官にマイクロプラスチックは侵入し、特に高齢のマウスでは奇妙な行動が見られたと報告しました。研究成果は、国際学術誌「International Journal of Molecular Science」に先月1日付で掲載されました。
◆脳への蓄積可能性は今年4月にウィーン大の研究チームも検証しており、マウスにポリスチレン粒子を経口投与後、わずか2時間で脳に到達したと報告しています。ウィーン大チームを主導するルーカス・ケナー博士は「プラスチック粒子が炎症や神経障害、あるいはアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患のリスクを高める恐れがあります」と語っています。
≫https://www.newsweekjapan.jp/akane/2023/09/post-67_1.php
大気汚染物質が脳に蓄積
大気汚染物質が脳に蓄積されていることが英大学の研究で確認され、アルツハイマー病などの認知症と関係する可能性が指摘されている。
英ランカスター大学の研究者らが、深刻な大気汚染で知られるメキシコシティで生活し死亡した人の脳などを調べたところ、自然には生成しない形の汚染物質が見つかった。
睡眠障害が認知症リスクを高める
認知症になるかは15年前にわかる
睡眠障害の発生が認知症やパーキンソン病などの神経変性疾患になるリスクを高めることが立証され、睡眠障害を抱え始めてから15年後に認知症やパーキンソン病を発症することがわかりました。
≫https://www.chietoku.jp/warning-signs-of-dementia/
カビ
浴室・台所などがカビだらけになっていると、日常的にカビを吸い込んでいる状態になってしまいます。 クリプトコッカスと呼ばれるカビを吸い込むと、脳で増殖し、マイコトキシンという毒素を発生させます。 この毒素が発生することで、脳が「アミロイドβ」を出し、アルツハイマーがリスクが高まってしまうと考えられています。
その他持病によるリスク
・糖尿病
・高血圧
世界の認知症患者
認知症患者が多い国、少ない国
認知症が多い国は、日本、イタリア、ドイツ
認知症が少ない国は、南アフリカ、インドネシア、インド
認知症の発症率が、欧米で下がり始めた
仮説①
血圧やコレステロールといった心血管の危険因子の制御が改善されたこと
若年期に血圧が低く、その後に血圧が高くなった人は認知症を発症する可能性が低くなる傾向がある。
仮説②
より良い教育
教育水準が高い人は、認知症の発症を遅らせることができているようだ。
教育を受けることに伴う頭脳の訓練が将来、脳細胞が死ぬのを抑制したり、神経細胞が減少し始めても、脳が順応し、認知症が症状として出るのを予防している可能性がある。
≫https://globe.asahi.com/article/13850368
認知症が最も少ない地域
南米ボリビアのアマゾンに暮らす二つの先住民族は、認知症が少ない。
昔ながらの生活で、自給自足、狩猟・採取や農作主体の生活で、生涯を通して身体を使う暮らしを営んでいると認知症になりにくいのかもしれません。
加えて、食品添加物やサラダ油とは無縁の生活でしょうし、空気も水も汚染されていない場所だと想像されます。
≫認知症が世界で最も少ない集団とは?アルツハイマー予防に新見解
オランダの認知症村
オランダでは、認知症の人たちが住み、普通の生活を送ることができる実際の村を作りました。
オランダの「認知症村」の内部
オランダのウェースプにあるホーゲウェイク村 の住民は、普通の生活を送っています。彼らは食料品店に行き、天気について文句を言い、毎週のビンゴゲームを楽しみます。
しかし、152 人の住民が一般の人々と異なる点が 1 つあります。それは、誰もが進行型の認知症を患っているということです。
◆自由に外に出て、散歩や買物や人々との交流が出来る
≫ビール、ビンゴ、一流の医療を提供するオランダの「認知症村」の内部
まとめ
認知症は、高齢化の他にも様々な要因があることがわかりました。
認知症予防のためには、脳の神経と血管にダメージを与えないことが大事です。
今より認知症が少なかった40年前と違って、
現在の私たちの暮らしは、危険なものにあふれています。
サラダ油、薬、食品添加物、農薬、柔軟剤などなど・・・
大地も水も空気も食も、汚染され続け、
私たちは、ありとあらゆる危険な物質に囲まれて生活しているということになります。
どのようなものがリスクがあるのか、情報を広く集めることが大事な時代に生きているということでしょうかね?
