あなたは普段どのような鍋をお使いでしょうか?
私は、長年アルミの鍋を使っていました。
アルミの鍋は認知症になるおそれがあると聞いたことはありましたが、
アルミの鍋は軽くて、扱いやすく、長持ちして、値段も手頃です。
あまり深く考えずにアルミの鍋を使い続けていましたが、
ガスレンジを新調したのを機に、鍋も買い換えることにしました。
アルミ鍋と認知症の関係ははっきりしたことは分かっていません。
健康な人なら、多少のアルミを摂っても、腎臓から排出されるそうですが、
腎臓が悪い人、特に透析患者は、アルミの排出が難しく、
体の中にたまり続けるということです。
アルミ鍋で調理しても安全ですか?
アルミ鍋は、
・優れた熱伝導
・軽量でありながら耐久性に優れています
・価格が安いという利点もあります。
今使っているアルミ鍋を使い続けたいという方は、いくつかの注意点を知って、安全な使い方をしましょう。
アルミ鍋を安全に使うために守ること
アルミ鍋を安全に使うためには、アルミが食品に浸出しないように注意することです。
主な注意点は、コーティングしている鍋の表面を傷つけないこと、酸性食品の調理は避けることです。
【アルミ鍋を安全に使うためのルール】
◆空の鍋を高温で予熱することは避ける
代わりに、表面を潤滑して保護するために、加熱する前に少量の油を加える
◆可能であれば強火ではなく弱火または中火で使用する
◆レモン、トマト、酢などの酸性の強い食品をアルミニウムで調理しない
◆調理器具の表面に傷や損傷を与える可能性がある金属製の器具は使用しない
◆研磨剤などで、ゴシゴシ洗って鍋の表面を傷つけない
◆古くて傷んだ鍋は交換する(穴あき、腐食、傷に注意)
これらの注意点に気を付けることで、アルミニウムの浸出の可能性を最小限に抑えながら、アルミ鍋の利点をいかせます。
≫アルミ鍋で調理しても安全ですか? 詳細なガイド2023/10/1)
鍋焼きうどんのアルミ容器からアルミは溶けるのか検証では、
40~60μg/Lのアルミニウムが溶出しているという実験結果です。
アルミ鍋の懸念
アルミ鍋にはどのような安全上の懸念があるのでしょうか?
アルミニウムの浸出 | 最大の懸念は、アルミニウムが調理器具から食品に浸出する可能性である。 いくつかの研究では、アルミニウム鍋で調理された食品、特にトマトや柑橘類のジュースなどの酸性の食材を調理した場合に、アルミニウムのレベルが高いことが分かった |
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潜在的な健康への影響 | アルミニウムの大量摂取とアルツハイマー病などの神経学的症状を関連付ける研究がいくつかある。 |
食品の酸性反応 | 酸性食品をアルミニウムで調理すると化学反応を引き起こす可能性がある。 ワイン、酢、レモン、トマトなどの酸性成分と反応すると、時間の経過とともに穴あきや腐食が発生する可能性がある。これにより鍋が損傷し、アルミニウムの浸出が増加する。 |
高熱と傷 | 空のアルミ鍋を強火で加熱すると、反りや表面の損傷を引き起こす可能性がある。 金属製の調理器具による傷や磨耗も時間の経過とともに調理器具を劣化させ、化学物質の浸出を増加させる可能性がある。 |
アルミと認知症の関係では、WHOは調理器具からのアルミニウムはほとんどの人にとって深刻な健康上の脅威ではないと結論付けています。
したがって、さらなる研究がまだ必要ですが、アルミニウム鍋を適切に使用すると、認知機能の問題やアルツハイマー病を引き起こすという決定的な証拠はありません。
アルミニウムの毒性は?
アルミニウムを大量に摂取すると様々な障害が出ることが動物実験で確認されています。
・腎臓や膀胱への影響
・握力の低下
・中枢神経障害
・骨軟化症
アルミニウムは、人体にも悪影響をおよぼすことが分かっています。
・アルミニウムが脊髄に沈着すれば「筋萎縮性側索硬化症」
・中脳の神経細胞に沈着すれば「パーキンソン病」
・大脳の記憶中枢に沈着すれば「アルツハイマー型認知症」「アルミニウム脳症」
・骨に沈着すれば、「骨軟化症」
などを発症するおそれがあります。
食品に含まれるアルミニウムにも注意
アルミニウムは、天然にも土壌、水、空気中のちりなどに広くに存在します。土壌などから吸収されたアルミニウムが野菜、穀類、魚介類などに微量含まれているほか、膨張剤、色止め剤(ミョウバン)、品質安定剤などの食品添加物にも含まれています。
膨脹剤(ベーキングパウダーなど)
・一部の菓子パン(メロンパンなど)、
・焼菓子(スポンジケーキなど)、
・揚げ菓子(ドーナツなど)、
・蒸し菓子(小麦饅頭など、蒸しパン)
※最近は、アルミを含まないアルミフリーのベーキングパウダーがあります。
手作りの場合は選択できますが、市販の菓子やパンにはアルミが含まれている確率が高いです。
その他、漬物の色止め剤、形状安定剤(煮崩れ等の防止)、品質安定剤、着色料などに
アルミニウムが含まれます。
菓子パンや、ケーキ類、添加物たっぷりの加工食品などはあまり食べないほうがいいかもしれません。
≫厚労省アルミニウムに関する情報
どんな材質の鍋が安全?
安全で耐久性のある鍋にはどのような材質のものがあるのでしょうか?
いろいろ調べた結果、ホーローかステンレス製がいいとのことです。
ホーロー鍋
ホーロー鍋とは? | 鉄やアルミなどの金属性の鍋に、ガラスを焼き付けてコーティングした鍋のこと。 |
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ホーロー鍋のメリット | ・見た目がかわいく、おしゃれなものが多い ・保湿性に優れている ・煮込み料理やスープなどじっくり加熱して作る料理に向いている ・焦げ付きにくい ・密閉性が高く、熱が逃げにくい ・酸に強い ・食材の臭い移りがほとんど無い |
ホーロー鍋のデメリット | ・衝撃に弱い ・重い |
汚れの落とし方 | ゴシゴシこするのはNG、ホーロー面を傷つけてしまう可能性がある 重曹を入れて煮立たせると、こびりつきや焦げが浮かび上がってくる |
NG行為 | 物理的な衝撃に弱い ・ぶけない、落とさない ・空焚きしない ・急激に冷やさない ・金属たわしやクレンザーを使わない |
価格 | 2,000円前後~30,000円を超えるものまで様々 |
ホーロー鍋のメーカー | ・ル・クルーゼ ・ストウブ ・バーミキュラ ・パール金属 ・野田琺瑯 ・富士ホーロー |
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ステンレス鍋
ステンレス鍋とは? | Stainless-Steel(さびない鉄)の事で、鉄にクロームを混ぜ、さびにくくした鉄合金でできた鍋 |
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ステンレス鍋のメリット | ・錆びにくい ・変形しにくい ・保温性がよく冷めにくい |
ステンレス鍋のデメリット | ・重い ・熱伝導がいまいちで焦げ付きやすい ・変色しやすい |
汚れの落とし方 | 食酢を使う |
NG行為 | ・焼く、炒める調理 ・異種金属に触れたまま放置 ・料理を入れたまま放置 ・塩分や酸等を多く含んだ汚れを放置 ・湿気の多い場所で保管 |
価格 | 1,000円~3,000円くらいの価格帯が多いが 高級品になると、8,000円~10,000円を超えるものもある |
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ホーロー鍋とステンレス鍋の比較表
ホーローとステンレスにはそれぞれの特徴があります。
ホーロー鍋 | ステンレス鍋 | |
概要 | 鉄やアルミなどの金属性の鍋に、ガラスを焼き付けてコーティングした鍋 | 鉄にクロームを混ぜ、さびにくくした鉄合金でできた鍋 |
メリット | ・見た目がかわいく、おしゃれ ・保湿性に優れている ・じっくり加熱して作る料理に向いている ・焦げ付きにくい ・密閉性が高く、熱が逃げにくい ・酸に強い ・食材の臭い移りがほとんど無い |
・錆びにくい ・変形しにくい ・保温性がよく冷めにくい |
デメリット | ・衝撃に弱い ・重い |
・重い ・熱伝導がいまいちで焦げ付きやすい ・変色しやすい |
汚れの落とし方 | 重曹を入れて煮立たせると、こびりつきや焦げが浮かび上がってくる | 食酢を使う |
NG行為 | ・ぶけない、落とさない ・空焚きしない ・急激に冷やさない ・金属たわしやクレンザーを使わない |
・焼く、炒める調理 ・異種金属に触れたまま放置 ・料理を入れたまま放置 ・塩分や酸等を多く含んだ汚れを放置 ・湿気の多い場所で保管 |
価格帯 | 2,000円前後~30,000円を超えるものまで様々 | 1,000円~3,000円くらいの価格帯が多い |
まとめ
鍋は毎日使うものです。でも、鍋を買い換えることはあまりないですよね。
あまり高すぎる鍋は、手が出ませんが、安全でしっかりした鍋を使うと、料理の味も違ってきます。
カレーや肉じゃがなどの煮込み料理には、ホーロー鍋、
葉物をさっとゆでる時には、ステンレス鍋やアルミ鍋と使い分けるのも一つの方法です。
鍋を購入する際、あまり安すぎる鍋も、危険性があるようです。
過去には、輸入の土鍋から鉛が溶け出すというニュースもありました。